※番外編ブログ※ story 1 『覚悟』

※このブログは、「キセキの杜 ジョブステーション」で働く、生活支援員Nの物語です。

 

就労移行支援員。

世の中には数え切れないほどの職種がある事は知っていたけれど……。

長い間社会人生活を続けていて、当然障害を持った方とお仕事をすることは幾度もあったのに、
「就労支援員」という言葉は一度も耳にしたことがなく、我ながら、あまりの無知さに驚きを隠せなかった。
福祉と言えば「介護」というくらいしか、思い浮かばなかったから。

2021年7月。私が就労移行支援員に転職した理由はいくつかある。
ただ、ベースには、当時勤めていた企業での事務職に、
「人の温もりを感じないから」そんな抽象的な理由があった。

コロナ渦真っ只中で転職を考えることは、冗談抜きで死活問題。
でもどこかで「今だからこそ動かないと」という、焦りにも似た気持ちが膨らんでいた。

人の役に立てる仕事を。それを肌と心で感じられる仕事を。
仕事とプライベートの境界線を消して、生きる上での仕事をしてみたい。
……当時の上司には目を丸くされたけれど。

 

そんな矢先、個人的にお世話になっていた恩師が、目の前で倒れる。

脳出血。

気丈な方で、朦朧とした意識の中、救急車をかたくなに拒まれた。
押し問答を繰り返した結果、なんとか助けを呼ぶには呼んだけれど、
私は一人、何も手助けが出来ずパニックに陥ってしまった。
救急隊員の傍らでオロオロするばかりで、祈るように現場を噛み締めた。

無力な自分を思い知らされたのはその時だけじゃない。
一命を取り留めたものの、片手片足麻痺という障害に見舞われた恩師を、見守る事しか出来ない。

人の役に立つという事の難しさ……。

世の中には様々な障害をお持ちの方がいる。
身体はもちろん、精神、知的、発達障害。

そんな方々の現状を、どれかひとつでもしっかり認識した事があっただろうか。
自分には関係のない世界として、先入観だけで生きてきたんじゃないか。
優しさとはき違えた同情や偽善で、誤摩化してなかったか。

そもそも「障害」って?

誰が何をする上で、そして誰目線で、「それ」を障害と呼ぶんだろう。
障害を障がいと書き直しただけじゃ解決しない現実問題。
障害という言葉を使わないと暮らせない社会の中で、私が出来ることって?

本気で人の役に立ちたいと思うなら、綺麗事で終わらせない覚悟を、持たなくちゃいけない。
その気持ちが、福祉業界無資格未経験だった私の、転職活動に火をつけた。

 

(story 2 『境界線』へ続く)

 

次回の更新予定は2022/1/10です!

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