※番外編ブログ※ story 6 『会いたいのに会えない』

※このブログは、「キセキの杜 ジョブステーション」で働く、生活支援員Nの物語です。

 

story 6 『会いたいのに会えない』

会いたいのに会えない。

今回のタイトル、まるで流行の曲の歌詞みたいになってしまったけれど……。

昨今の面接事情。
このコロナ渦で、仕事や会議に留まらず、習い事や飲み会すらもズームときてる。
当然、面接だってウェブ面接。

この緊急事態に、昭和を生きてきた私の常識と、
そして何より、40代後半・無資格未経験という肩書きが行く手を阻んだ。

やりたいことを発見!などと喜んだのも束の間、
さてはて、この状況をどう突破するかと思案するも……「気合い」しかなかった。

30代になり立ての頃、田舎の小さなデザイン事務所で働きながらも、
心理カウンセラーになりたくて、図書館に通い続けた時期がある。
独学で心理学の本を読み漁り、誰も読むことのないレポートを書いた。
上京したら大学へ通おうと思い、尊敬できる教授、通いたい大学、学科まで調べ上げ準備した。

当時のインターネットはまだ掲示板やチャットが主流で、
今のようにオープンな環境ではなかったが、そちらでも可能な限り発信を続けた。

様々な方と交流を持ち続けているうちに、有り難いご縁も増え、
実際に大学で使用している心理学のテキストを戴いたり、
教鞭を取っている講師の方に会える機会もできた。

発信することの大切さと、文字で伝えるスキルは、
コピーライターの仕事だけでは学べなかったと思う。

そして何より、「会ってみないと分からないモノ」も、たくさん味わってきた。

「気合い」だってそう、「気」は会わないとうまく伝わらない。

気合い、気持ち、気丈、気概、気質、気心、気鋭、
気がつく言葉は数えきれない。それくらいに「気」は人を表す。

人を知るには「気」を知らなければと、上京後に気功を習ったくらいだ。
この目に見えない「気」を伝えるには、会ってしまうのが一番早い。のに、会えないご時世……。

様々な事情でやむを得ないのは承知の上だけれど、
「会えること」の大切さは失わずにいたいと、ずっと思っている。

今、私が勤めている事業所は、このコロナ渦の中、一度も休所したことがない。
感染予防を徹底しながら、開所を続けるには意味がある。

例えば、通所した時の利用者さんの表情。
そして、細やかな仕草、身にまとう雰囲気にも、利用者さんの心身の様子が顕著に表れる。

顔色を伺い、声を掛ける。

「あれ、今日は元気ない?」

そんな一言から話が広がり、窺い知れることがたくさんある。
会えないことで見過ごすサイン。それを拾うことも支援員の大切なお仕事。

生身の人間は、情報の宝庫。
面接官だって生身の人間である以上、会ってみないと分からない部分がたくさんある。
その大切な機会をなかなか与えてもらえないとなれば、まずは書面上だけで「気合い」を伝えるしかない。

泣いても笑ってもまずは書類選考から始まるのが今の就職活動だ。
経験・資格だけでは伝わらないものを、履歴書に載せる。

伝えたい相手がようやく定まったところで、私は何度も志望動機や自己PRを推敲した。

そして東京のあらゆる就労移行支援事業所の求人を検索する。
公的機関も民営機関も関係なく求人サイトを利用し、検索しては、書類を送り続けた。

結果……。

返答無しも含め、書類選考落ち、22社。

これが、現実。

「会えさえすればなんとかなる」正直、そんな甘い考えが何処かにあった。

会いたいのに、会えない。そして書類は通らず。
就活を始めてからあっという間に三ヶ月が経ち、希望から絶望へ。
このままじゃ、生活すら危うい。

モチベーションは下がる一方だった。
そんな矢先、某職業紹介機関の方との出会いが、突破口を与えてくれることになる。(つづく)

 

次回、story7『情熱と業務』の更新予定は2022/4/11です!

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